東京都議会の文教委員会は5日、2020年東京五輪・パラリンピックの費用分担問題で小池百合子知事を招致し、一問一答形式で答弁を求めた。

 自民党の川松真一朗都議は対決姿勢を前面に出した。小池氏が任命した都政改革本部の上山信一特別顧問のツイッターにおける書き込みを問題視。費用分担問題で揺れていた5月10日、神奈川県の黒岩祐治知事のことを「黒鼠(ねずみ)、いや違った黒なんとか氏」と表現していた。任命者として感想を問われた小池氏は「表現として不適切だ」と誤りを認めた。

 また川松氏は小池氏が3会場見直しの過程で「400億円削減した」と主張している点を予算の付け替えと指摘。環境対策目的の都債「グリーンボンド」を財源とする方針を示したため「結局違う財布から出す。400億円を戻すのと同じだ」と批判した。

 小池氏は「環境対策に使うことは認められている。エコな大会にし、東京の環境技術を世界に示すチャンスだ」と答弁。それに対し川松氏は「都債の発行では未来の都民に責任をかぶせることだ。『400億円削減した』と大きく言うことではない」と反論した。