政治塾の運営母体になる「日本-」に、現段階では若狭氏1人が所属。都民ファと兼任する議員もいないというが、ファーストの「大元締」の小池氏に名称使用の許可を求め、承諾を得ている。一連の動きは、都民ファの国政進出に備えたもので、小池氏との連携体制が敷かれているのは明らかだ。

 視線の先にある国政新党について、若狭氏は「年内の早い段階でつくっていくべきだと思う」と明言。安倍政権の支持率が急落する中、来年が既定路線とみられた衆院解散・総選挙が、早ければ10月22日の衆院補選と合わせて行われる可能性も浮上。若狭氏は「(9月開始の)政治塾の開催中に、新党がつくられることになると思う」と述べた。

 今後の焦点は、国政版ファースト新党に小池氏がどう関与するかだ。若狭氏は「仮に国政政党ができても、すぐに代表になることはない。あくまで都政というスタンスは続くと思う」とした上で、「小池氏との間で、同じ考えの改革の志を全国に広げることでは一致している」と強調。都政の構図をがらりと変えた小池氏勢力による「国政進出」の足場づくりは、着々と進んでいる。【中山知子】