将棋の史上最年少プロ棋士で、デビュー以来29連勝の連勝新記録を達成した藤井聡太四段(15)が公式戦最年少で初優勝を目指す、第7期加古川青流戦準々決勝、井出隼平四段(26)戦が2日午前10時から、東京・千駄ケ谷の東京将棋会館の特別対局室で始まった。

 午前9時39分、藤井が対局室入り。井出は同51分に入るとすぐに駒箱を開け、駒を並べ始めた。同55分、振り駒は歩が3枚出て、井出が先手、藤井が後手となった。

 午前10時、井出が先手7六歩と角道を開けたのに対し、藤井はいつものようにお茶を一服すすった後、後手8四歩と飛車先の歩を突き出した。持ち時間は1時間の将棋で、決着はお昼頃の見込み。

 勝てば、同時刻に同場所で行われている長谷部浩平三段(23)対稲葉聡アマ(31)の勝者と、午後2時から開始予定の準決勝で対戦。その勝者が、決勝に進む。

 すでに決勝進出を果たしいる西田拓也四段(26)との3番勝負第1局は10月21日に開催される。翌22日に第2局を行い、1勝1敗の場合は同日第3局を行う。

 藤井が優勝すれば、15歳3カ月での公式戦初制覇。加藤一二三(ひふみ)九段(引退)が1955年(昭30)に15歳10カ月で第1回六・五・四段戦を制した、公式戦初優勝の最年少記録を更新する。