保守派論客として知られる漫画家の小林よしのり氏(64)が15日、大阪10区から立候補している立憲民主党の辻元清美氏(57)の応援演説に駆けつけた。かつての敵同士が異色タッグを組んだ。

 JR高槻駅前でマイクを握った小林氏は「辻元清美とは敵同士でした。いまは手を組むことになってしまいました」と状況の変化を説明。

 15年9月に成立した安保法制の集団的自衛権行使を容認する安倍政権について「あれは単なる対米追従。我が国を我が国で個別的自衛権で守る。これが保守の考え」と持論を展開した。さらに「民主主義は暴走するんです」と強調し「安倍政権の暴走を止める人が必要です。それが辻元清美なんです。もう1度、ソーリ、ソーリ、ソーリと言ってほしいね」とエールを送った。

 報道各社の調査では自民党の優勢が伝えられるが、小林氏は「自民と公明党で300議席をうかがう情勢。もうこれはしかたがない。野党が割れたら勝てない。小池さん、前原さんの責任ですよ。希望が排除すると言い始めたときに前原さんは『この縁談は破談にする』と言わなければいけなかった」と厳しく批判した。

 大阪10区には維新の松浪健太氏(46)、自民の大隈和英氏(48)が立候補している。