衆院選広島3区に民進党から出馬すると表明後、同党の“分裂”により無所属で出馬した、前東京都議の塩村文夏氏(39)が22日、自身のフェイスブックで落選を報告した。

 塩村氏は出口調査を報じた中国放送の速報の写真をアップしつつ、次のようにつづった。

 「落選してしまいました。支援をして下さいました方、スタッフ、支えてくれた全ての方にまずは感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。そして、期待に添えずにお詫びを申し上げます。申し訳ありませんでした。RCCの出口調査。多くの皆さんに支持して頂けていた。感激しています。無所属ゆえ、比例復活がなく国会で仕事が出来なくて申し訳ありません。(これは出口調査なので、詳細な結果は少し開いているとは思います)」(原文のまま)

 塩村氏は、小池百合子都知事(65)が率いる希望の党が、安保法制に否定的な候補者を公認しない“踏み絵”を強いたことなどに「聞いていた話と全然違うことが進み」と反対し、公認申請せず、無所属で出馬した。

 選挙戦を展開する中、虚偽事実などを記載したビラが配布され、選挙妨害を受けたとして16日、告訴状を広島県警察本部捜査2課に提出したと選対本部を通じて発表。ホームページが閲覧できなくなる障害が起きていたこと、その障害がサイバー攻撃によるものだったことも明らかにしていた。

 塩村氏は放送作家から政界に転じ、13年にみんなの党に入党。同年6月の東京都議会議員選挙へ世田谷区から公認候補として出馬し初当選した。14年には、都議会の一般質問中に、自民党東京都連の都議らから「早く結婚した方がいい」「子どもを産めないのか」などとセクハラやじを受けて涙したことが、社会的な問題として話題となり、議論となった。みんなの党解党後は「かがやけ Tokyo」に所属していたが、15年2月に離脱し1人会派「東京みんなの改革」を設立し、都議として活動を展開していた。

 今年2月27日に広島市で行われた民進党広島県連の記者会見に出席し、同党からの衆院選出馬を表明。同県福山市出身の被爆2世でもあり「自民1強時代で全てが議論され尽くすことなく決まっている。広島県から平和施策について取り組みたい」と意欲を見せていた。