高市早苗首相は27日の衆院予算委員会閉会中審査で、24日に参院で成立した日本維新の会肝いりの副首都法をめぐる、維新代表の吉村洋文・大阪府知事の発言に批判が相次いでいることに関して、撤回を促すように求められたが「内閣総理大臣としてコメントを申し上げることは差し控えます」と言及を避けた。
中道改革連合の階猛幹事長への答弁。副首都法をめぐっては、野党側が一貫して、住民投票と地方選挙の同日実施を禁じる内容の付帯決議に盛り込むよう与党側に要求。維新悲願の「大阪都構想」住民投票にかかわるためで、自民、立憲民主両党の調整で、最終的に住民投票と地方選の期間が「重複しないように最大限調整する」と明記することで合意した。
しかし、吉村氏は法案成立後の取材に「付帯決議の意思は尊重したい」としながらも「1回の投票でコストも抑えられる。同日選を目指していくべきだ」と、国会での与野党折衝や、付帯決議の内容を無視するような発言をしたため、野党から批判が相次いでいる。
階氏は質問で「付帯決議を尊重しない姿勢は、副首都法案でも明らかになった。付帯決議は国権の最高機関たる国会の意思。国法の執行に際しては、内閣はもちろん、地方の行政機関も尊重しないといけない」とした上で「ところが24日の参院での与野党の長きにわたった議論で、副首都法案の付帯決議では、特別区設置の住民投票と、地方議会首長の選挙の同日投票は極力しない、ということを定めたにもかかわらず、成立直後に、大阪府の吉村知事が付帯決議を無視するような発言をしている。国会軽視の極みと言わざるを得ず、言語道断だ」と指摘した。その上で「連立与党を組む高市(自民党)総裁から、撤回を求めるべきではないか」と求めた。
高市首相は「ご指摘の発言は報道で承知していますが、自治体の長、政党の代表としてのご発言に対し、内閣総理大臣としてコメントを申し上げることは差し控えます」と、「自民党総裁」として問われた内容を、「内閣総理大臣」としての立場で答えた。
その上で「副首都法の付帯決議では、住民投票期間と関係市町村、関係道府県の議会の議員の一般選挙、長の選挙にかかる選挙期間とが重複しないように最大限調整することとされている。政府として申し上げられるのは、その趣旨を十分に尊重してまいりますということです」とだけ述べた。
階氏は「総理大臣であるとともに、自民党総裁として、連立のパートナーである維新の吉村代表にものを申せる立場だと思っている」とチクリと指摘しながら、「なんと言っても、付帯決議には非常に重要なことを定めており、それを順守すべく、あらゆる手だてを講じていただきたい」と求めた。

