民進党の前原誠司代表(55)は27日の両院議員総会で、所属議員に正式に辞意を伝えた。「即日辞職」要求も噴出したが、前原氏は30日の地方組織との会合出席にこだわり、辞任時期を示さなかった。同党は今後も存続し、関心を集めた140億円ともいわれる「埋蔵金」こと政党交付金も全額、党に残る。3時間半に及んだ議論では、党を分裂させた前原氏を除名すべきとの厳しい声が続出したが、「正しかったとは申さないが、この道しかなかった」と持論を曲げなかった。
民進党の両院総会は、25日の希望の党の両院議員懇談会を超える3時間半に及んだ。報道陣に非公開で行われた議論では、前原氏の提案で始まった希望の党との合流をめぐる経緯に厳しい批判が続出。所属議員の前で改めて辞意を表明した前原氏に対し、「即日辞職」を求める声が噴出したという。
総会後、民進党側から報道陣に配布された紙には「党は地方組織を含め、現状を維持」「総会として前原代表の辞任の意向を受け止める。30日に再度、両院総会を開催し結論を得る」の2点が記されていた。30日には、地方組織の選挙対策担当が集まる全国幹事会が開かれる。前原氏はこの会後に、判断を表明するという。希望や立憲など他党への流出もうわさされた政党交付金は党が「死守」する。
「辞任の意向」を投開票日の22日に早々に表明しながら、辞任のタイミングはいまだに明示しない。前原氏の、なぞの対応に総会は紛糾した。
希望への合流自体、先月28日の両院総会で前原氏が提案したもので、地方組織との合意形成なしに選挙戦に突入した経緯がある。前原氏は「辞めると決まった代表ではなく、民進党の代表として全国幹事会に出たい」と説明。形にこだわる前原氏に対し「辞める人が今後の方向性を示すのはおかしい」との意見が出るなど、ほとんどの参加者が即日または30日付の辞任を求めたという。
「(先月の総会で)全員公認に努力するとした説明と、その後の前原氏の行動が全然違う」との批判も多数に上った。前原氏は「結果がすべてだ。(決断は)正しくはなかった」としながらも、「当時はこの道しかなかった。民進党のまま衆院選に突っ込めば、悲惨な結果になっていた。皆さんはそれで良かったと思うのか」と反発した。混乱を正当化したような発言に「安倍首相以上のひどい答弁だ」と、こき下ろす出席者も。一部には自発的な辞任でなく、党から除名すべきとの声もあった。
前原氏は希望の党の会派入りを表明しており、30日中には辞任するものとみられる。新代表には民進党籍を残し、衆院選に無所属で当選した岡田克也元代表の名前が浮上している。【中山知子、清水優】

