仮想通貨取引所大手コインチェック(東京)から約580億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」が外部に流出した問題で、利用者ら30人余りが3日、都内で会議を開き、「被害者団体」を結成した。今後は、ホームページを通して他の被害者への情報発信や、参加の呼び掛けを行っていく。

 集会に出席したプロゲーマー、Temaさん(東京都・20代女性)は「方向性も含めて、しっかりとした話し合いができた。今後に期待が持てる」と納得した表情だった。今回の流出で100万円以上の損失を出したが「友人には、全財産を注ぎ込んで税金を払えない人もいる」と話した。

 被害者団体の代表に就任した自営業の男性(42)は、ツイッターを通してこの日の会議開催を企画した。「コインチェックの記者会見(26日夜)は自己保身で、被害者のことを全く考えていない内容だった。とにかく早く出金、送金を再開してほしい」。支援する弁護士とともに、同社に対して民事訴訟を起こすことも視野に入れる。