2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの全競技会場が2日に正式決定した一方で、神奈川県藤沢市の「江の島ヨットハーバー」を中心とするセーリング会場の地元では不安が広がっている。

 神奈川県の水産課によると、セーリング・レース海域ではさまざまな漁が行われている。共同漁業権より内側は、鎌倉市、藤沢市など各自治体の漁協に加盟する業者が漁を行える区域。その中にも複数の漁がある。区画漁業権内では昆布、ワカメの養殖。定置漁業権内では定置網を仕掛ける。刺し網漁は区画や定置のように区域指定はないが、共同漁業権内で行われ、伊勢エビやサザエ、カサゴ、カワハギなどが取れる。潜水漁もある。

 共同漁業権より沖合では主にシラス漁が盛ん。特にレース海面(5)付近が良い漁場とされる。春~秋が大漁とされ、湘南地区では「生しらす丼」が名産物。そのため漁協関係者によると、(5)をさらに沖に出せないか組織委などと検討しているという。巻き網漁ではイワシ、はえ縄漁ではマグロ、サワラ、タコ、穴子なども取れる。いずれもレース海面に接し、同課は「面積が大きく、大会中の影響は大きいだろう」と予測した。