史上最年少プロ棋士、藤井聡太七段(16)の師匠杉本昌隆七段(49)と谷川浩司九段(56)が27日、大阪市内で「将棋界のこれから」(関西プレスクラブ主催)と題して対談した。藤井もビデオ出演した。

 谷川は語り草になっている藤井が小学2年のときの「対局」について語った。谷川は名古屋市内で行われた将棋イベントで指導対局した。形勢不利になった藤井少年は、谷川に「引き分けにしようか」と提案された瞬間、将棋盤に覆いかぶさって泣きだした。

 当時について藤井は「子ども心にまだ勝てるチャンスがあると思っていたのか、泣きだしてしまった。悔しいという気持ちをうまくコントロールできなかった」と振り返った。弟子の勝てるかものコメントに杉本は「けっこうずうずうしいですね」と笑顔を見せた。今後の将棋界について谷川は10代の藤井を念頭に「20代、30代の若手は危機感を持ってほしい」と呼びかけた。