もはや「災害レベル」といわれる暑さは、8月もひどかった。台風の連日発生も、今年の異常気象を象徴する。一方、全国高校野球選手権100回記念大会では、公立農業高校、金足農が連日の熱戦で、秋田県勢で103年ぶりの決勝進出。優勝には届かなかったが、イケメン吉田輝星(こうせい)投手の侍ポーズ「シャキーン」は、流行語の予感だ。日本ボクシング連盟の混乱、2歳児発見のスーパーボランティアにも驚かされた8月の言葉から-。
デスクA 今月もとにかく暑く、異常気象が頻発した。四国や近畿を直撃した台風20号に関し、気象庁の会見で出た「マルチハザード的」は、初耳だった。
記者A 「1度に複数の災害が起きる」の意味らしい。自然災害の規模は人間の想像を超えてきている。
デスクB 想像を超えたといえば、日本ボクシング連盟の混乱。助成金の不正流用や審判不正疑惑という問題の本質は深刻だが、「男・山根明」「歴史の男」発言など強烈すぎる個性の山根前会長の登場で、やや“脱線”。テレビは、山根夫妻が食べたモーニングのメニューまで紹介した。
記者B 「奈良判定」、山根氏の滞在先ホテルでの「おもてなしリスト」。究極の忖度(そんたく)だ。
記者C 日本ボクシングを再興する会の鶴木良夫会長は「特定の県の選手を勝たせたいと(山根氏が)言わなくても起きてしまう。これこそ今の日本連盟の腐敗の構図」と断じた。判定が競技の根幹のアマチュアボクシングのあしき実態が白日の下にさらされた。
記者D 企業はコンプライアンス順守が当然。スポーツ界が漫然と続けてきたシステムは、もう時代に合わない。20年東京大会を控え、根幹を変えないと。
記者E アジア大会派遣のバスケットボール選手の買春もあった。鈴木大地スポーツ庁長官は「まさかアジア大会で(買春問題を)コメントしなきゃいけないとは」。怒り心頭も当然だ。
デスクA 勾留中の容疑者の逃走を許した大阪府警富田林署も、大失態だね。
記者B 接見室の扉が開くと音が鳴るブザーの装置の電池を抜いていた。周辺自治体への注意喚起要請も、逃走判明から約16時間後。「文言の調整に時間がかかった」と言い訳した。
デスクB 山口県周防大島町で行方不明だった2歳児を、警察が見つける前に発見した「捜索ボランティア」尾畠春夫さん。「子供は上に上がる」と、経験からくる勘は見事のひとこと。
記者C 母親も「正直生きて会えるとは思っていなかった」と漏らしたほどだった。これぞ「プロフェッショナル」の仕事だ。
記者A 定石にとらわれない思考と冷静な分析。人と同じことをしていては、だめということですかね。
デスクA 取材と同じだよ(笑い)。
記者B 山根前会長と同じ78歳。「情報ライブ ミヤネ屋」出演時、夫人について聞かれ「5年前に用事で出掛け、まだ帰ってこない」。愛すべきキャラです。
デスクC 金足農の夏もアツかったなあ。
記者C 秋田県で取材しましたが、コンビニではスポーツ紙は売り切れ状態。止まった車を見ると皆さん、ラジオ中継を聴いていた。100回大会にふさわしいメークドラマでした。
記者A 日本航空の臨時便、ローソンの「金農パン」再発売、日本農業新聞の報道。金欠で寄付を募ると、2億円突破。人の心も企業も動かす社会現象でした。
記者E 秋の「金農祭」という文化祭では、生徒が育てたお米などが売られる。今年は大盛況でしょう。
記者C 吉田投手の名前「輝星」を、当初「こうせい」と呼べなかった。柔道の井上康生氏が由来とか。中日の松坂大輔も、かつての甲子園のアイドル荒木大輔氏が由来。未来の球児にも「輝星」が増えるかな。
デスクA こうせい(後世)の人ぞ知るのみだよ。
【社会】
▼銚子電鉄の竹本勝紀社長
「マズイです! 経営状況が…。電車なのに自転車操業」
3日 アイデア社長で知られるが、経営改善を目指して「まずい棒」を発売
▼タレント西川史子(47)
「(合格者を)上からとっていったら、女性ばっかりになっちゃうんですよ。女の子の方が優秀なので」
5日 「サンデージャポン」で東京医大の入試得点操作を「当たり前」と肯定。一方、この問題の第三者委員会の中井憲治弁護士は、「長きあしき慣行」と入試不正問題をピシャリ
▼大塚勝久「匠大塚」会長
「なぜ私のところに相談しに来なかったのか」
5日 経営権をめぐり骨肉の争いを繰り広げた長女久美子氏が社長の大塚家具が、業績不振で身売りの危機。父、創業者として吐露
▼作家村上春樹氏(69)
「下半身が安定しないと書けないんですよ、文章って。下半身がしっかりすると上半身がやわらかくなる」
5日 TOKYO FMで初のDJ。走る理由について独特の表現で語る
▼秋篠宮ご夫妻
「現在のままでは納采の儀は行えない」
8日 長女眞子さまと婚約内定中の小室圭さんに伝えていたことが、判明。渦中の小室さんはNY留学へ
▼山根明・日本ボクシング連盟会長(78=当時)
「嫁に『どういうことがあっても会長を死ぬまで面倒をみていくから、今、楽になってください』と言われ、決意をしました」
8日 会長辞任を表明
▼歌手安室奈美恵(40)
「沖縄のことを考え、沖縄のために尽くしてこられた知事のご遺志がこの先も受け継がれ、これからも多くの人に愛される沖縄であることを願っております」
9日 翁長雄志沖縄県知事に追悼コメント。5月に県民栄誉賞授与
▼藤本理稀ちゃん(2)
「ぼく、ここ」
15日 尾畠春夫さんに発見、68時間ぶりに保護
▼秋田出身の女優、佐々木希(30)
「しったげ、かっこよがった!! まんず、ゆっくり休んでけれな」
21日 金足農ナインを秋田弁で激励
【国際】
▼コンテ・イタリア首相
「なぜ先進国でこんな悲劇が起きたか理解しがたい」
14日 ジェノバで高速道路の高架橋が崩落。38人が死亡
▼北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏の殺害容疑で、殺人罪に問われた女2人の弁護団
「被告本人の主張を聞いてもらい、無罪を主張する」
同日 マレーシア高等裁判所が公判継続を決定。同国では殺人罪で有罪なら死刑
▼トランプ米大統領の元顧問弁護士、マイケル・コーエン被告
「(大統領選の)候補者に指示された」
21日 16年大統領選で、トランプ氏との不倫関係を訴えたポルノ女優らへの口止め料支払いを認める。候補者=トランプ氏は明白。トランプ氏の最側近だった人物が司法取引に応じて証言。政権への打撃は必至
【政治】
▼上川陽子法相(65)
「確実に保存し、将来の世代に受け継いでいく」
3日 オウム裁判記録を刑事参考記録に指定。永久保存へ
▼自民党の竹下亘総務会長(71)
「多少の過熱はあっていいが、人事をどうするとかそんなばかげた話はない」
7日 自民党総裁選で、安倍首相の支持派閥が、首相勝利を見据え早くも水面下でポスト争奪戦に突入の報道。自身は石破氏を支援。浮足だつ同僚に、クギ
▼故翁長雄志沖縄県知事の長男雄一郎氏
「父は沖縄への愛を力に変えて、政治活動へ人生をささげた」
13日 8日、志半ばでがんで急逝。父の告別式で
▼安倍晋三首相(63)
「安定してます。安定」
19日 夏休み中、山梨県富士河口湖町のゴルフ場で、報道陣に調子を問われて。自民党総裁選が念頭に?
▼自民党の石破茂・元幹事長(61)
「自民党の総裁選びは、日本の総理大臣選び。党員だけでなく、広く国民に候補者が思いを述べることが必要。討論の場を国民に提供するのは、自民党の義務」
21日 日刊スポーツのインタビューに、総裁選での首相と直接討論の機会を確保するよう強く求める
▼自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長(37)
「日本中が心からのお疲れさまを感じたはず。勝っても負けても『よしだ』と」
同日 日刊スポーツの取材に、金足農準V立役者の1人、吉田輝星投手に、オヤジギャクを交えてエール