準強制性交容疑で刑事告訴された田畑毅氏の辞職に伴い、比例東海ブロックで繰り上げ当選した自民党の吉川赳衆院議員(36)は14日、繰り上げ後初めて衆院本会議に出席した。地元の静岡5区で競合する「無所属二階派」の細野豪志衆院議員と、近距離の議席に座ることになった。

吉川氏の席は、演壇からみて右側の自民党席の前から2列目。細野氏はその5列後ろで、吉川氏の背中を見渡せる位置だ。本会議の冒頭で議長から紹介された吉川氏は、自民党議員から拍手を受けた。細野氏は淡々とした様子で見守った。本会議前の党代議士会では、吉川氏に同僚議員から「頑張れ」と声が飛んだ。

細野氏は旧民主党政権幹部ながら無所属のまま二階派に所属し、将来の自民党入党も見据える。これに対し、岸田派に所属する吉川氏は、静岡5区では自身が自民党の「本流」との立場だ。2人の対立は、自民党主要派閥の二階派と岸田派の対立にもつながっている。

本会議前の岸田派会合で、岸田文雄政調会長は吉川氏に「地元のために汗をかいてほしい」と呼びかけた。