日本維新の会から参院選東京選挙区(改選6)に出馬する元都議の音喜多駿氏(35)は2日、仮に参院選で議席を得られなかった場合、来年の東京都知事選に挑戦する選択肢を考えていることを明かした。

音喜多氏はこの日、同党から比例代表に出馬する元都議の柳ケ瀬裕文氏とともに国会内で会見し、東京に特化した選挙政策を発表。<1>偏在是正措置の抜本的見直し<2>20年東京大会のコストの完全情報公開<3>東京メトロと都営地下鉄の経営一元化という、3項目の政策を掲げた。

その上で音喜多氏は、これらの政策を実現するには、都議時代に「是々非々」の関係を続けた小池百合子都知事との連携が不可避と強調。小池氏は「<1>は積極的だが、<2>と<23>は姿勢が明確ではない」とした上で、「政策実現のために都知事と連携したいが、なかなか達成できないなら、来年の都知事選の対応を考えないといけない」と述べた。

都知事選の具体的な対応として「私は参院選を勝ち上がり国政の立場でこの政策を進めるつもりだが、万が一、不覚を取るようなことがあれば、来年の都知事選に挑戦するくらいの覚悟をもって、この政策を推し進めたい」と述べた。

政策推進への強い覚悟を示したものだが、参院選が公示される前から来年の都知事選の対応に言及するのは異例。音喜多氏は「もちろん、参院選を勝ち上がるつもりでやる。あらゆる選択肢があるということだと思っています」と説明した。

東京選挙区は、維新をはじめ各党やさまざまな団体が候補者を擁立する大激戦区で、大阪では選挙で連勝を続ける維新も、今回、東京を最重点区に位置づけている。馬場伸幸幹事長は「東京でのろしを上げないと、中央集権の打破は現実的にはスタートしない」と述べ、議席獲得に強い期待を示した。