探査機はやぶさ2が11日午前10時18分ごろ(日本時間)から小惑星りゅうぐうに世界で初めて形成した人工クレーター付近に着陸することを宇宙航空研究開発機構(JAXA)が9日、発表した。着陸地点は4月4日の衝突実験で地下から噴出させた物質があると推測され、物質採取に成功すれば世界初の快挙となる。

着陸目標は人工クレーターから北北西に約20メートル離れた地点で半径3・5メートル以内の着陸を狙う難易度の高いミッションで「ピンポイント・タッチダウン(PPTD)」と命名された。「汚れでカメラの光量が低下したハンディはあるが成功させたい」と吉川真JAXA准教授。小惑星の地下には宇宙線や太陽光線にさらされずに変性していない物質が存在する可能性が高く、太陽系が誕生した46億年前の痕跡があるとされる。令和初、りゅうぐうでの最後のミッションに挑む。