広島県福山市柳津町の交差点で、15日午前1時10分ごろ、同市の解体作業員松田海馬さん(20)の乗用車が、ガードレールをなぎ倒し、交差点の角に建つ民家の1階と2階の間に突っ込んだ。

広島県警福山西署によると、激しい衝突音があったと110番通報があったという。車には計5人が乗っており、松田さんと同乗していた同市の中学3年前田ななみさん(14)が死亡し、男性(19)が重体。他に19歳の男性が重傷、20歳の男性が軽傷を負った。住宅には住民2人がいたが、けがはなかった。

現場は県道などが交わる五差路だが、信号があり見通しも良く、車が頻繁に行き交うことも少ないという。松田さんの車は時速40キロに制限されている片側1車線の県道を北上し、左に緩やかにカーブした道を進もうとして対向車線を越えて、ガードレールにぶつかったもよう。同署はカーブを曲がりきれなかった可能性があるとみて、軽傷だった男性に事情を聴くなど捜査を進めている。

捜査関係者によると、民家に突き刺さった車をレッカー車で引っ張り出したところ、民家の屋根が落ちて倒壊したという。【村上幸将】