警視庁池袋署は20日までに、16年リオデジャネイロ五輪の卓球男子シングルスで銅メダルを獲得した水谷隼(30)から金銭を脅し取ろうとしたとして、恐喝未遂の疑いで、いずれも東京都世田谷区に住む駒大3年沢野祐輝容疑者(20)、同鈴木瞬容疑者(20)、アルバイトの女(19)の3人を逮捕した。池袋署によると、鈴木容疑者は容疑を否認し、他の2人は認めている。

逮捕容疑は7月25日、共謀し、水谷と女がホテルでキスしたとして「お子さんも家族もいて有名人なので週刊誌に載ると思います。お金を支払ってほしい」などとLINE(ライン)でメッセージを送信し金銭を脅し取ろうとした疑い。被害者側の説明によるとそれ以外にも電話で、数百万円を要求されたこともあるという。

同署によると、水谷と女は5月ごろ、当時働いていた渋谷区恵比寿の飲食店で知り合った。7月下旬、女と交際していた沢野容疑者がLINEの履歴から2人がやりとりしているのを知り、鈴木容疑者と金を脅し取ろうと計画したとみられる。鈴木容疑者が週刊誌の知り合いを沢野容疑者に紹介した。

水谷は7月30日に署に相談し、8月8日に被害届を提出。通話記録などから3人が浮上した。水谷は現在、シンガポールで行われている国際試合に遠征している。日本卓球協会は既に水谷側から事情を聴取し、今回の事案については静観するとした。