将棋の藤井聡太七段が8日、17歳10カ月20日のタイトル戦史上最年少挑戦記録を白星で飾った。東京・千駄ケ谷で行われた、第91期ヒューリック杯棋聖戦5番勝負第1局で午後7時44分、157手の激戦の末、渡辺明棋聖(棋王・王将=36)を下した。和装ではなく、スーツ。「平常心」で臨み、先勝した。屋敷伸之九段(48)が90年に達成した18歳6カ月という初タイトル獲得最年少記録の更新へ、好発進。28日の第2局で、藤井は和装で登場することを明らかにした。

<棋聖戦の日程>

◆第1局

藤井七段 1勝

◆第2局

6月28日 東京・千駄ケ谷「将棋会館」

◆第3局

7月9日 東京都千代田区「都市センターホテル」

◆第4局

7月16日 大阪市「関西将棋会館」

◆第5局

7月21日 「将棋会館」

 

▼棋聖戦 1962年(昭37)創設。初代棋聖は、故大山康晴十五世名人。94年度まで半年に1回開催。95年度から年に1回に。96年度には、当時のタイトル全7冠を保持していた羽生善治が三浦弘行に敗れ、6冠に後退した。タイトル名の「棋聖」は、将棋や囲碁で抜群の才能を示す者への尊称。特に将棋では、江戸時代末期に出現した不世出の天才棋士、天野宗歩を指すことが多い。