大阪府の吉村洋文知事(44)が10日、府庁で定例会見を行い、国に先がけて新型コロナウイルスのこれまでの状況を振り返り、検証する大阪府独自の専門家会議を12日に開催することを発表した。同会議では、接触8割削減を提唱し、「8割おじさん」としても知られる西浦博北海道大学教授のデータなどを検証し、独自にまとめた結果について「国にぶつけていく」と宣言した。
吉村知事は「きちんとした過去の分析をしなければならない。ヤマを抑えられて良かったねではなく、なぜヤマを抑えられたのか。それを参考にしながら第2波が来た時のために検証する必要がある」と述べた。 府独自の専門家会議では「社会経済のダメージをできるだけ少なくしながら、効果的な感染拡大防止策をとることを検証し、追究していきたい」と強調した。
国の感染症対策は政府に医学的な見地から助言する政府専門家会議の分析や知見をベースにしながら、安倍晋三首相率いる新型コロナ感染症対策本部が決定してきた。吉村知事は「専門家チームのみなさんは不眠不休で知見を出されて、敬意を表します。感謝もしています」と前置きした上で、4月中旬に西浦博北海道大学教授が数理モデルを用いて「何もしないと42万人が死ぬ」とのシミュレーションが発表されたことに吉村知事は「府民の命を守る政治家としては、ものすごく影響を受ける。これって本当に正しいのか? ある意味、敬意を持ちながら批判的な検証をする必要があると思う」と話した。
さらに「(感染者数の)あのグラフを見せられると、正直、ビビリますよ」と当時の心境も明かした。
今後のコロナ禍による経済苦に危機感を示し「無職になっている人もたくさんいる。出血と犠牲を伴った。(休業要請を)もう1回、やるのかと考えたとき、国の専門家会議で行われている議論が100%正しいのか。違う専門家の意見など、批判的な意見も含め議論するプロセスが国家として必要ではないのか。いまはそれがない」と、ぴしゃりと言い放った。

