米カリフォルニア州ロサンゼルスは12日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う営業規制を緩和し、およそ3カ月ぶりにスポーツジムや動物園、博物館などの娯楽施設、ホテルやキャンプ場などが再開された。

同州では5段階の規制緩和策を打ち出しており、第3段階への移行によって無観客でのスポーツ試合や映画やテレビの制作も認められた。一方で、ネイルサロンやイベント開催は第4段階になるまで再開は認めない方針だ。

ロサンゼルスでは先月すでに、美容院やレストランでの店内飲食の再開も可能となっていて日常生活に戻りつつあるものの、11日には過去最多となる1日で1857人の新規感染者が確認されており、第2波への懸念が高まっている。

ロサンゼルス郡当局は映画やテレビの撮影は、俳優やスタッフが撮影前に検査を受けることや日常的な健康チェック、マスクの着用や現場での人数制限など業界が設定したガイドラインに従って可能となる方針を示したものの、多くのプロダクションが9月まで再開しない方針を示している。 

一方、カリフォルニア州では収容人数を25%に制限するなど安全策を講じた上で映画館の再開を認めているものの、ロサンゼルスでは映画館の再開は見送ることを決めている。

大手映画館チェーンAMCシアターズは来月の再開を目指すとしており、パンデミック後初の新作として期待されるラッセル・クロウ主演の「アンヒンジド」とクリストファー・ノーラン監督の「TENETテネット」が来月公開を予定している。(ロサンゼルス=千歳香奈子)