大阪府知事や大阪市長を務めた弁護士の橋下徹氏は5日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜午前7時半)に出演し、インバウンドによる外国人観光客の急増に伴い、飲食店で外国人観光客と日本人に異なる価格を設定する「二重価格」に、賛成の意向を示した。

番組内で行われた二重価格に関するアンケートでは「あってもいい」65%、「ない方がいい」30%、「どちらともいえない」5%という結果になった(総数2万3098人)。橋下氏は「僕は二重価格は前から賛成」とした上で「やり方が、外国人の方に高い金額を課すために外国人の確認をするというのは、非常に問題あると思う」と課題があると指摘した。

「外国人かどうかについて、どう最初に当たりをつけるかというと、見た目でやらなきゃいけない。肌の色なのか髪の毛の色なのか、目の色なのか…。いわゆる西側の価値観では、それはやっちゃいけない基準。外国人かどうかということを確認しに行くのは絶対にだめ」と述べた。

その上で解決策として、マイナンバーカードの活用を私案として挙げ「割引をする方、日本人の確認をしていくべきだ。見た目ではなくIDで確認する」「マイナンバーカードは全国民に配布し、こういう時に使えるようにする。情報漏えいとか言うけれど、デジタル社会にするというのはそういうこと」と訴えた。

「二重価格」の設定の仕方について「一定の価格を今より高めに設定し、日本人のがマイナンバーカードを提出した場合は、割引にするということをやるべきと思う」と持論を述べた。

一方、ゲスト出演した神奈川県の黒岩祐治知事は「非常に抵抗がある」と述べた。「今までお客様にどうぞ来てくださいと、っと言ってきて、せっかく来てくれた人に、ちょっと高めにとりますと。罰金を徴収するような感じだ。そういうことで分断するというのは、ちょっと私は、非常な抵抗感がある」と反論した。

また元テレビ東京プロデューサーで映像ディレクターの高橋弘樹氏は「制度として全部の店にやりなさいというわけではない。自由に競争して、結果的にやらない店が外国人に支持されて残るという可能性もある。両方の制度をやってみて顧客に選ばせるのもいいかもしれない」と述べた。