大阪府の吉村洋文知事(45)が17日、府庁で定例会見を開き、府や市、大阪大などと連携して開発を進めている新型コロナウイルスのワクチンについて、30日から臨床試験(治験)を開始すると明かした。治験は大阪市大医学部付属病院の医療従事者を対象に実施。10月には数百人規模に拡大する予定で、来年の春から秋の実用化を目指す。

吉村知事は「何とか国産のワクチンを開発して、日本におけるコロナとの闘いを反転攻勢させていきたい」と意気込んだ。全国初の治験に「簡単ではないが、量産できれば世界にも貢献できる」と語った。

県をまたいだ移動自粛要請が解除される19日からは観光事業支援キャンペーンで府内宿泊施設利用客に電子マネーをポイント還元する。吉村知事は「これですべてをまかなえるとは思っていないが、社会経済活動を戻していこうと広げていきたい」。県外への移動には「移動そのものはそんなにリスクはない。その先で何をするかが重要」と述べた。【星名希実】