仙台市上空に17日朝、風船のような白い球体が浮かんでいるとの目撃情報が相次いだ。雲に隠れ、見えなくなったのは午後3時ごろ。長時間上空を漂い続けた。

航空自衛隊松島基地の担当者は「朝から20~30件近くの問い合わせがあった」と明かした。担当者は正体を探るため仙台空港、陸上自衛隊、気球を使用する民間団体など各所に連絡したというが、どこも「何も分からない」と困惑していたという。通常、上空に気球や観測機が飛ばされる際には「届け出がある」というが、何の手がかりもつかめていないことから「お手上げ状態」と話した。

SNS上では気象庁が高層大気の気温などを測定する機器である「ラジオゾンデ」ではないかとの声も見られた。これについて、気象庁は「下についているものの形が違う。うちのものではない」と否定。かつて仙台上空でラジオゾンデをあげていたが「2008年3月末に廃止されている」として、今回の物体との関連を否定した。

昨年11月には、鹿児島県の薩摩川内市せんだい宇宙館からも似たような物体を確認していた。担当者は「下についている機器は違うが、風船の形も似ているので同じ物体ではないか」と語った。