東京都の小池百合子知事は5日夜、緊急事態宣言延長に関して都庁で臨時の記者会見を行い、「今も宣言が続いていることを認識されているのだろうかと思うこともしばしばある」と述べ、現状に危機感を示した。「最近は人出が増え、リバウンドの可能性を秘めている。また再拡大すれば、これまでの努力が元のもくあみ」と強調。「花見もダメ、歓送迎会もダメ、あれもこれもで恐縮ですが、原点に立ち戻りトコトン徹底しなくてはいけない」と、協力を呼びかけた。

会見に先立ち、1都3県知事によるテレビ会議を実施。飲食店などに引き続き午後8時までの営業時間短縮を要請し、協力金は一律6万円を支給するほか、宣言解除後も午後9時までの時短要請(協力金一律4万円)を行うと決定した。

一方、小池氏はこの日自民党本部を訪れ、旧知の二階俊博幹事長と会談し、時短要請などの協力金制度を国の責任で構築することや、一時支援金の拡充を要望。宣言延長方針の発表をめぐっては菅義偉首相との間で駆け引きがあったとみられ、訪問は首相サイドへのけん制と見る向きもある。【鎌田直秀】