LINE(ライン)の出沢剛社長は23日、通信アプリ利用者の個人情報が業務委託先の中国の関連会社から閲覧可能になっていた問題に関して都内で会見し、中国から日本国内ユーザーの個人情報へのアクセスを完全に遮断したと明かした。

冒頭に「利用者にご迷惑、ご心配を掛け心からおわび申し上げます。信頼を裏切ることになったことを非常に重く受け止めている。ユーザー様への配慮が欠けていたことが1番の問題」と謝罪。問題となった機能開発や運用などの委託業務は既に終了したという。

今後は韓国で保管されていた、メッセージをやりとりする「トーク」機能で投稿された画像や動画ファイルを今年6月までに、政府や自治体などの公式アカウントのデータも8月までには国内に完全移転する予定だ。データを第三国に移転することがあるとしながらも具体的な国名は記載しておらず、同氏は「説明がミスリーディングだった」と反省の弁も述べた。

これに先立ち、親会社のZホールディングス(ZHD)はデータの取り扱いを検証するために第三者委員会の初会合を開催。今後の対応策の提言に向けて議論した。  【鎌田直秀】