菅義偉首相が支持を表明した河野太郎氏が議員票で大差をつけられ、完敗した。

永田町では菅首相の支持は「逆バネ」になり、足を引っ張る可能性があるとウワサされていた。

菅氏が支援を表明した候補は総裁選で分が悪く、橋本龍太郎氏の後継を決める1998年の総裁選では、菅氏は1回生ながら派閥に反旗を翻し、梶山静六氏に出馬を要請。梶山氏とともに平成研究会(当時小渕派)を離脱し、選対事務局次長として戦ったが、小渕恵三氏225票、梶山氏102票、小泉純一郎氏86票で、ダブルスコアで敗れた。

麻生太郎氏の後任を選ぶ2009年の総裁選でも当時所属していた宏池会(当時谷垣派)を離脱し、河野太郎氏を擁立したが、谷垣禎一氏300票、河野氏144票、西村康稔氏54票で、ダブルスコアで完敗している。

菅首相は8月の横浜市長選で市長選では異例の支援を明かし、小此木八郎前国家公安委員長を応援したが、逆に新型コロナ対応など政府への不満を呼び込み、惨敗を喫したばかり。菅氏に抱きつかれた候補は敗れるというジンクスが生まれてしまった。