山口県阿武町(あぶちょう)が4630万円を誤振込し、住民の無職田口翔容疑者(24)が逮捕された事件で、町は30日、花田憲彦町長らの処分方針を発表した。町長を50%、副町長を40%と、それぞれ3カ月の減給とする。出納室長は減給10%(3カ月)の懲戒処分。ほかに課長級1人と課長補佐級1人を訓告処分、課長補佐級2人を厳重注意とする方針。

容疑者は、決済代行会社3社とデビット決裁に計4633万1922円を出金。回収に乗り出した町は、決済代行3社から入金があったなどとして、5月24日に誤振込の9割超に当たる計4299万3434円を法的に確保したと発表していた。花田町長は「当初から厳正な処分は当然と申し上げてきたが、ここにきて一定程度のお金の回収のめどが立ったため、方針を決定し公表させていただきました」などとコメントしている。町長と副町長の処分を町議会の6月定例会にはかり、可決され次第、発令する。