著書「五体不満足」で知られ、無所属で出馬した作家の乙武洋匡氏は東京選挙区(改選数6)で落選した。

東京・渋谷センター街のど真ん中に選挙事務所を構え、多様性を訴え続けてきた。特設ステージが設置された特注の選挙カーで各地を回り「今後、車いすで政治家を目指そうという方にとって、大きな判断材料になると思う。良い実績を作れた」と話していた。

選挙戦最終日の9日は、銃撃されて亡くなった安倍晋三元首相の事件を受けて、街頭演説を中止。暴力への抗議として、車いすではなく自身の脚で、渋谷から国会議事堂までの約5キロを12時間近くかけて歩き通した。

公示日直前の6月19日には「ネット友達」という元「2ちゃんねる」管理人の「ひろゆき」こと西村博之氏が、フランスのパリから応援に駆けつけた。ひろゆき氏は「(当選は)かなり難しいと言われていますが、落ちたとしても『諦めない』って言っているので。今のうちに応援しとくと後で良い利権にあずかれるかもしれない(笑い)」などと冗談交じりに支援者に呼びかけ乙武氏はエールを受け取った。

乙武氏は16年7月の参院選で、自民党から立候補予定だったが、同年3月に週刊誌に女性との不倫関係を報じられ出馬を断念。今回の出馬表明時に改めて謝罪をしたが、雪辱を果たすことはできなかった。

 

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