自民党は10日夜、参院選の開票が進む中、岸田文雄首相(党総裁)ら幹部が党本部に集まり、開票状況を見守った。その際、8日に参院選遊説先の奈良市で男に銃撃され死去した安倍晋三元首相に黙とうをささげる時間が設けられた。

岸田首相や、安倍氏の盟友だった麻生太郎副総裁ら幹部が全員が席から立ちあがり、厳しい表情で目を閉じ、安倍氏の冥福を祈った。

自民党は通常の国政選挙では、総裁が開票作業を見守る部屋に入ると、すぐに候補者の名前が記されたボードの当選確実者に花を付けるのが、恒例だ。しかし今回は、安倍氏が選挙期間中に銃撃され命を落とす痛ましい事態が起きたことから、まず黙とうを行う異例の流れとなった。

黙とうを終えた後、岸田首相は北海道選挙区で当選確実となった現職長谷川岳氏を皮切りに、当選確実者の名前の横に、ピンク色のバラを付けていった。