日本維新の会は、公示前の6議席からの大幅増が見込まれる。人気のある副代表の吉村洋文大阪府知事(47)を「選挙の顔」に据え、松井一郎代表(58)との2枚看板で全国を回った。選挙区では東京、神奈川、京都、大阪、兵庫を「最重点区」に指定。京都では議席を獲得できなかったが、本拠地の大阪では3回連続の2人当選を果たし、兵庫、神奈川の複数人区で議席を確保し、比例代表でのさらなる上積みを狙う。

大阪市北区のホテルに設けられた維新の開票速報センター。議席増の情勢が明らかになった午後9時30分すぎ、松井氏、吉村氏が姿を現した。松井氏は「自民党が圧倒的に強かった」と負けを認め、「少しメンバーを増やしていただいた。国会議員団は自民党にぶつかっていただきたい」と述べた。

松井氏は参院選後に代表を辞任する意向を表明した。来春に迎える市長任期で政界を引退する松井氏は「引退を決めている人間が党のトップにいるというのはおかしな話。参院選が終われば、つぎの代表に引き継ぎたい」と述べた。今回の参院選を「最後の選挙」とも位置付けていた。役員会で了承されれば、次期代表選が実施される見込み。

会見に同席した吉村氏は「僕自身は知事、大阪府知事に専念したい」と強調し、次期代表選には立候補しない意向を表明した。議席を伸ばした維新だが、「ポスト松井」は混迷を極めそうだ。【松浦隆司】

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