大阪維新の会代表の吉村洋文大阪府知事(47)が20日、任期満了に伴う来春の知事選に再選を目指して立候補すると表明した。大阪市内で行われた大阪維新の会の全体会議に「維新カラー」のネクタイで出席した吉村氏は「この半年間、僕なりにずっと考えてきたが、次の大阪府知事選に出馬したい」と決意を伝えた。

全体会議後、取材に応じた吉村氏は「大阪を前に進めたい」と述べ、所得制限、子どもの人数制限なしの「私立、公立の高校授業料の完全無償化」など3つの公約を掲げた。

知事選は大阪市長選と同日に実施される。日本維新の会の前代表で松井一郎市長は来春に迎える市長任期で政界を引退。維新は大阪府議の横山英幸氏(41)を市長選に擁立する。

大阪府知事、大阪市長の「大阪ダブル選」では「知事、市長のどちらかが落選したら終わり」と吉村氏。横山氏の知名度は低いが、新たなタッグで「維新の政治の実現」を訴えていくという。

大阪維新の代表として高いハードルも掲げた。「大阪ダブル選」と同日に実施される大阪市議選で維新の獲得議席が過半数に満たない場合には「大阪維新の代表を辞任する」と述べた。同市議会の定数は現在83で、維新は40議席を持つが、議員定数は2人減って81になる予定。単独過半数の議席を獲得できるかどうかも焦点となりそうだ。