「SUNTORY 将棋オールスター 東西対抗戦2022」の前日会見が24日、都内で行われた。日本将棋連盟の棋士が東西に分かれ、各6人が初手から1手30秒で戦う団体戦で、昨年に続いての開催となる。

今回は、東軍がファン投票1位(1万5190票)の永瀬拓矢王座(30)、同2位(1万2478票)の羽生善治九段(52)、同3位(1万1986票)の渡辺明名人(38)と、予選を勝ち抜いた横山泰明七段(42)増田康宏六段(25)近藤誠也七段(26)。

西軍がファン投票1位(3万7672票)の藤井聡太竜王(20)、同2位(1万4154票)の豊島将之九段(32)、同3位(9964票)の山崎隆之八段(41)と、予選組の糸谷哲郎八段(34)稲葉陽八段(34)斎藤慎太郎八段(29)。

会見の席上で発表された25日の組み合わせは、1局目から順に山崎対羽生、近藤対糸谷、豊島対横山、永瀬対藤井、斎藤対渡辺、増田対稲葉(前が先手)。

なお、渡辺は21日に新型コロナウイルスの感染が判明したため欠場となり、斎藤の不戦勝。代わりに佐藤康光九段(53)とエキシビションで戦う。

西軍は前回、じゃんけんで順番を決めたが、「今回は希望を聞いて埋められるところから埋め、納得の行くオーダーを組んだ」と糸谷が説明した。前回5戦全敗だった東軍は、永瀬と羽生が説明を譲り合った末、「先手後手と、エキシビションの関係で希望を聞いて決めた」と羽生が話した。

23日にA級順位戦で佐藤天彦九段(34)を下し、20歳5カ月の最年少、デビューから6年2カ月の最速で通算300勝(未放映のテレビ対局を含む)を達成した藤井は、「対局後、しっかり休むことができました。明日は切り替えて楽しんでできれば」と話した。27日には棋王戦挑戦者決定戦を佐藤天と東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行う。強行軍にはなるが、2年連続西軍ファン投票1位棋士として、公務を果たす。

対戦相手の永瀬は、「最初2番を希望したが、嗅覚が働き、気が変わって4番にした。カンがさえてます。将棋も嗅覚が大事ですし、明日は楽しみな1日にしたい」と語っていた。【赤塚辰浩】