将棋の最年少6冠、藤井聡太叡王(竜王・王位・棋王・王将・棋聖=20)が菅井竜也八段(31)の挑戦を受ける、第8期叡王戦5番勝負第3局が6日、愛知県名古屋市の「か茂免」で始まった。シリーズの対戦成績は1勝1敗。藤井がタイトル戦で振り飛車党の棋士と対戦するのは初めて。藤井が3連覇に王手をかけるか、菅井が17年の王位獲得以来、2期目のタイトル獲得に王手をかけるか。「最高の振り飛車」対「最高の居飛車」の“対抗形シリーズ”で、先に王手をかけるのはどちらか。

午前9時、立会人の谷川浩司17世名人(61)が定刻になったことを告げると、お互いに深々と一礼し、対局を始めた。先手の藤井は2六歩と飛車先の歩を突いた。菅井は3四歩と角道を開けた。菅井は3筋に飛車を振る「三間飛車」の作戦を採用した。

第1局は、藤井が中盤からペースを握り、逆転を許さず先勝した。第2局は振り飛車党の菅井が熟練の技で完勝した。

対局は持ち時間は各4時間。6日夜までには決着する。