大阪府知事や大阪市長を務めた弁護士の橋下徹氏は29日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」に出演し、イスラム組織ハマスとイスラエル軍の間で深刻化する大規模戦闘をめぐりコメントした。ヨルダン川西岸地区の一部地域で続く、イスラエルの入植活動をめぐり「ロシアによるウクライナ侵攻と変わらない」と指摘した。
橋下氏は「ハマスの行為は、仮に抵抗権だと、パレスチナ側の自衛権だと仮にハマスが言ってきたとしても、国際法上、あの残虐な行為はテロ行為だろうということで非難している(一方で)一般的な抵抗権、自衛権はパレスチナ側にもあるはず。それはイスラエル側にもあるはずだが、やり方がね…」と指摘すると、自衛隊出身で「ヒゲの隊長」で知られる自民党の佐藤正久参院議員が「ハマスがパレスチナ全体を代表しているかというと、そこは違う」と、ハマスはパレスチナ自治区のガザを実効支配している立場であることに触れた。
これに対し、橋下氏は「代表していないのであれば、イスラエルが反撃する時に、パレスチナ市民を犠牲にするのは絶対ダメですよね。仮にパレスチナ側から、抵抗権、自衛権があるということになったとしても、残虐行為やテロ行為みたいなことは国際法上だめだということであれば、イスラエルだって自衛権を行使する時、均衡性を破るような自衛権行使をやれば、テロ行為や残虐行為に等しくなる。イスラエルに対して、ここは国際社会は言っていかないといけない」と述べ、イスラエルの行為も非難されるものだとの認識を示した。
また「これを言うとものすごく批判が起きる。ハマスの行為を正当化するのかと。それは違う」とした上で「ハマスの行為は絶対に正当化できないですが、パレスチナ側にも、国際法に基づいた自衛権があると言うことを、我々は認識しないといけない」「入植活動という事象をみれば、ロシアによるウクライナ侵攻と変わらないと思う」と、主張した。
現代イスラム研究センター理事長の宮田律氏は「ハマスの攻撃が起きるまで、ヨルダン川西岸でイスラエル軍に殺されたパレスチナ人は230人あまりいる。ハマスのテロ奇襲攻撃は、いきなり始まったのではない背景があったことについても、国際社会は公正な目を向けていかないといけない」と話した。佐藤氏は「イスラエルにもパレスチナにも(それぞれの)言い分があるところから来ている」とした上で「イスラエルは、1度負けたら国がなくなるという戦いを75年続けている。安全への感度は日本の感覚とは全く違うことを押さえた方がいい」と訴えた。これに対し、橋下氏は「でも、イスラエルの行為を簡単に容認してしまえば、ロシアの行為も容認することにつながりかねないし、中国の台湾に対するいろいろな行為も容認しかねない。ここは、中東の現実だからということで甘く(イスラエルの行為を)容認してはいけない」と持論を述べた。

