元テレビ朝日社員の玉川徹氏は9日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜)に出演し、全国でクマによる人的被害の急増を受け、8日に環境省で開かれた対策検討会で、クマを「指定管理鳥獣」に指定すると了承されたことについて、言及した。 玉川氏は、クマが人里で多く目撃され人間に被害が及んでいることをめぐり、クマの活動地域でのえさ不足が指摘されていることに触れ「去年はドングリが凶作だった。ドングリの凶作の年はクマの被害も増えるという相関関係は今までもあった」とした上で「(ドングリの凶作で)去年、特に多かった理由が、シカが増えているということ。北海道でもシカが増えているが、シカもドングリを食べるので、シカが増えるとクマが食べる分が減る」と分析した上で、シカが増えている背景について「日本全国で猟師が減っている。山間の土地の人口が減少しているし、(クマ被害の問題を)たどっていくと人口減少にたどりつく」と指摘した。

「ドングリの凶作と豊作は繰り返す。また次の凶作の年には、人口減少がさらに進んで、猟師が減っているとなると構造的に熊の被害が増える年が出てくる」と述べた上で「構造的な問題が(対応)できないなら、後は対処療法しかない」とも指摘した。

バイオリニストの廣都留すみれは、自身が定期的に教えに行っている大学がある秋田県での被害が多く出ていることに触れ「学校の近くでも目撃情報があって、怖いなと思っていた。冬になってやっと冬眠すると思っていたところ、冬なのに冬眠もできていなくて目撃情報がある。全然落ち着けない」と指摘した。

その上で「駆除と人の安全確保には、労力がすでにかかっている。役所の方も、今年度は電話対応など、いろいろなところに人件費も時間も労力も割いている。捕獲費用の一部負担があれば(自治体の)負担は軽くなるのではないか」と指摘した。