元テレビ朝日社員の玉川徹氏は3日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、派閥の政治資金パーティー裏金事件をめぐり、自民党が安倍派や二階派の幹部らに4日の党紀委員会で処分を決定することについて言及した。

岸田文雄首相(党総裁)ら執行部は2日、断続的に協議を行い、安倍派の衆院側、参院側でそれぞれトップだった塩谷立座長、世耕弘成前参院幹事長を「離党勧告」の処分とする方針を固めたほか、下村博文元文科相や西村康稔前経産相らを期限付きの党員資格停止処分とする案も示された。同じ安倍派幹部の中でも「党役職の停止」が取りざたされるケースがあるなど、裏金の金額の額にかかわらず、処分内容に違いが出る可能性が指摘されている。

一方でなぜ裏金をつくったのか、だれが言い出したのかなど肝心な問題点についてはあやふやなまま、処分だけが先行して行われようとしていることには、党内外から批判の声が強い。 玉川氏は「国民の怒りがすごく強いので、何人かいけにえにして、怒りを静めようというくらいな感じにしか見えない」とバッサリ。「いけにえになっちゃう何人かの人以外の人は、それでいいんですか。役職停止って、処分している感じがするけど、なんでもないんじゃないですかね」と述べ、すでに今回の問題で更迭されるなど役職を辞めている幹部が含まれていることを念頭に、党役職停止では処分として不足しているとの認識を示した。

その上で「前から言っているが、今、自民党がやるべきことは、何があったのかを国民につまびらかにすることだ。まだ実態解明はできてていない」とした上で「最終的には(処分を受ける)この人たちを全員、そのまま議員を続けさせるか(次の選挙で)選ぶことができる。その材料を(国民に)提供してほしい」と訴えた。