長年、政界の取材を続けている重鎮で政治ジャーナリストの後藤健次氏は12日、自民党の小泉進次郎農相とともに、BS-TBS「報道1930」(月~金曜午後7時30分)に生出演。進次郎氏の党総裁選(22日告示、10月4日投開票)への立候補をめぐり、「不出馬」も選択肢の1つだと指摘していた自身の見解について「昨日まではそうだった」と述べ、その見立ては事実上“撤回”したことを明かした。
後藤氏はこの日放送されたCS番組「国会トークフロントライン」で、進次郎氏が出馬しない可能性もあると指摘。その場合、出馬の意向を固めている林芳正官房長官(64)との「小泉・林連合」で、高市早苗・前経済安全保障担当相(64)に対抗する可能性にも触れていた。
進次郎氏は番組キャスターを務める松原耕二氏から、総裁選への立候補の意向を固めたのか問われた際、「意向を固めたという報道もあれば、後藤さんのように、私は出ないという方もいるので…」とイジり気味に指摘しつつ、「政治はいろんな情報戦がある。私が話していることは、地元の方と話しながら最終的な判断をしたいということ。そこまでしか話していない」と述べた。
「今の自民党は、事実上野党に近い。それくらい、厳しい。1つにならないと野党とも向き合えないし、野党と協力しないと前にも進まない。その中で自分にできることは何か考え続けています」とも語った。
進次郎氏の現状の見解を受けて、後藤氏は「不出馬もあると。昨日まではそうだったが、今日は(その見解を)返上しました」と、語った。進次郎氏は笑いながら聞いていた。
後藤氏は「なぜ返上したかというと、1つは、(進次郎氏が)党の一致結束に自分が何ができるのかとおっしゃっていたことと、6日の石破総理の退陣の(話が焦点になった)あの場に、居合わせたこと。そういう大臣の立場として、しかも、党が一致結束(するため)となれば、不出馬という選択もあるのではないか」と分析したことを明かした。
さらに「今、44歳でいらっしゃる。(進次郎氏は)自民党に残された唯一のゴールデンカードだという長老やベテランの方も非常に多い。これからいくらでも(勝負の)場面は来ると」と述べ、自民党にとって「最後の切り札」として、実際に「先送り論」もあった進次郎氏の立場にも触れた。
さらに「(今回選ばれる)総裁の任期は、石破さんの残り2年で、2027年まで。衆議院議員は2028年が任期切れなので、2027年の総裁選で堂々と当選されて、最後の1年の中で自民党のまさにスペードのエースとして、解散権を行使すればいいという人はいっぱいいた。長老の中には、林芳正さんと小泉さんの連合体をつくったらどうだという人もいたが、その工作は昨日、終わっちゃった」と明かした。
「工作が終わった」背景として「小泉さんの応援団の勢いは、だれも止めることはできなかった。また、今日になって大臣は『地元の声』ということをおっしゃった。これまでの『一致結束』が『地元の声』になった」と、進次郎氏の発言の変化にも触れた。
後藤氏は「去年の出馬の前も、最後に横須賀に行かれて集会をやって、その後に出馬表明をされた。つまり、去年の同じ形が今日、はっきり見えてきたので」と、自身の見解を変えるに至った理由に言及。「まさに、今日、隣にお座りになっていて。まさに戦闘モードに入っているなあと」と、進次郎氏の総裁選に向けた決意を、隣の席で感じ取ったとも語った。
これに対し、進次郎氏は「後藤さん。きょうの番組出演は、もともと2、3週間前から(テーマは)『コメ問題』ということで決まっていたんです」と、笑いながらツッコんでいた。

