「新チームには、一昨年から主戦級で投げていた伊藤勝哉主将(3番)を始め、計算できる投手が2年に3人、1年にも3人います。今から春の開幕が待ち遠しいですね」

期待に笑みがこぼれるのは相模原南シニア(南関東支部・西ブロック)山岡幸雄総監督。着任して35年になる名伯楽だが、昨年からラグビーの実業団で指導経験のあるトレーニングコーチも招き、瞬発力や持久力の向上に力を入れている。その成果もそろそろ表れる頃だ。

「伊藤主将は目配りがきき、下級生からの信頼も厚い。投手としての安定感も抜群です。また2番手、3番手の川辺真愛と土屋夏菜は打者としても心強いんです」(同総監督)。

特に女性投手の土屋は170センチ超の長身から投げ下ろす直球が武器。変化球も覚えて、主にスライダーとカットボールで打者をきりきり舞いさせる。昨年、大きな被害をもたらした台風だが、相模川河川敷にグラウンドを持つ相模原南はなんと幸運なことに被害はほぼゼロ。翌日から練習ができたという。「対岸のグラウンドは全部流されたのに、本当に奇跡です。この幸運を引っ提げて春大会につなげたいですね」(同)。また、笑みがこぼれた。