1972年札幌冬季オリンピック(五輪)スキー・ジャンプ金メダリストの笠谷幸生(かさや・ゆきお)さんが23日、亡くなった。日本スキー連盟(SAJ)が26日に発表した。

98年長野五輪の団体で金メダルに輝いた、全日本スキー連盟の原田雅彦副会長(55)が同日、次の通り哀悼のコメントを出した。

「ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

突然の訃報を聞き、悲しい思いでいっぱいです。

笠谷さんは、札幌オリンピック金メダリストとしてもちろん憧れの選手でしたが、私は指導者となられてから大変お世話になりました。

常に寄り添い、たくさんの事を教えて頂き、私が途方に暮れた時も、力強く励ましてくれた事、今でも忘れません。

そのおかげで自信を持ち、ジャンプ選手として成長出来たと思っています。

スキー連盟やJOC理事などの時も、オリンピックのたび、ジャンプを助けて頂き、長野では世界一へと導いてくれました。

本当にありがとうございました。心から感謝し、尊敬しています。」

笠谷さんは23日午前7時35分、虚血性心疾患のため札幌市の病院で死去。80歳だった。日本に冬季五輪初の金メダルをもたらした札幌五輪70メートル級は、2位の故金野昭次、3位の故青地清二とともに表彰台を独占。「日の丸飛行隊」と呼ばれ、列島を沸かせた。

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