北海道新冠町の優駿スタリオンステーションで8日、種牡馬展示会が行われた。

20年、21年南部杯連覇のアルクトス(牡8)が新種牡馬として披露された。

20年南部杯ではクロフネが持つダート1600メートルの日本レコードを19年ぶりに更新する1分32秒7を記録するなど類いまれなスピードを誇る。

現地には山口功一郎オーナーと栗田師が駆けつけた。山口オーナーは「アルクトスは本当に思い出の馬で、オーナーとしては種牡馬として成功してほしいという思いでいっぱいです。自分が持っている牝馬の代表馬であるシャインガーネットを1年目から配合したいと思っていますし、アメリカからもG1馬の繁殖馬を連れてきてアルクトスを付ける予定であります。またセリでもアルクトスのいい産駒を買いたいなと思っていますので、ぜひ皆さんでいい産駒を作っていただいてセリに出していただければと思っておりますのでよろしくお願いいたします」と牧場関係者へアピールした。

同馬でG1初制覇を果たし、現在はタイトルホルダーなどを管理する栗田師は「開業して間もなく技術のない厩舎にここまで長きにわたって支えてくれた馬です。2020年の南部杯でモズアスコットとの競り合いを制して勝ってくれたことは忘れられません。特徴は勝負根性の強さ、どの状況に置いても動じない精神力。大きな馬格から生み出されるスピード。ゲートセンスの良さなどがこの馬の持っている強さだと思います。厩舎にいる時には非常におとなしくて人懐っこくて、人間のことがすごく大好きで怒ったところをほとんど見たことがありません。そういった性格の良さ、スピードを子どもに引き継いで、長く種牡馬生活を過ごしてほしいです」と願った。

初年度の種付け料は30万円。