安田隆行調教師(69)が“ラストイヤー”を前に弾みをつける。来年2月末の解散まで残り1年余りとなった名門・安田隆厩舎は、今年も関西トップタイの9勝(20日現在)を挙げるなど健在。先週のフェブラリーSでもレッドルゼルが2着に好走した。今週日曜は中山記念(G2、芝1800メートル、26日、1着馬に大阪杯優先出走権)のダノンザキッド(牡5)と、阪急杯(G3、芝1400メートル、26日=阪神、1着馬に高松宮記念優先出走権)のアグリ(牡4)で東西重賞Vを狙う。

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幾多のスピードスターを輩出した安田隆厩舎から、新星アグリが先輩たちの背中を追う。3連勝でオープン入りを果たし、阪急杯で重賞初挑戦。安田隆師は「今回が試金石」と位置づける。

飛躍の要因は昨夏にあった。2歳10月に初勝利を挙げてからは惜敗が続いていたが、担当の臼井助手は「緩さがあったのが夏を越してガチッとした。しっかりして自分のバランスで走れるようになった」と明かす。前走は今回と同じ阪神芝1400メートルで1分20秒3と持ち時計を大幅に短縮。翌週の阪神Cで3着に相当する好タイムだった。昨年のダイアトニックに続く厩舎の連覇も十分にありそうだ。