1番人気メイドイットマム(石井)が差し切り勝ちを収め、南関東の牝馬クラシック1冠を手にした。昨年末の東京2歳優駿牝馬(S1)以来、重賞は2勝目。本橋孝太騎手(34)、石井勝男師(51)とも桜花賞は初制覇となった。

道中は先団を見る形で6番手のポジション。向正面で鞍上が前へ前へと促すと、3角で進出を開始した。直線は先に抜け出したサーフズアップめがけて一気の伸び脚。鮮やかにかわし去った。本橋騎手は「いつもより落ち着きがあって気を抜くところはあったけど、手前を替えてからはいつも通り、いい脚でした」と振り返った。続けて「僕が一番苦しい時期に、ずっと乗せてくれて助けてくれた厩舎。ぜひ、この厩舎で結果を出したい」と今後への意欲ものぞかせる。石井師は「浦和も克服できたけど、大井で走った時が強くて、大井の外回りは魅力的ですね」と今後のローテを思案。まずは5月11日大井の東京プリンセス賞(S1、1800メートル)で2冠を目指す。【渡辺嘉朗】

 

◆メイドイットマム▽父 ノヴェリスト▽母 コマノスクアーロ(ゼンノロブロイ)▽牝3▽馬主 (有)木村牧場▽調教師 石井勝男(船橋)▽生産者 新井牧場(北海道むかわ町)▽戦績 9戦4勝(うち中央2戦0勝)▽総収得賞金 4828万6000円(同0円)▽主な勝ち鞍 22年東京2歳優駿牝馬(S1)▽馬名の由来 やったぜ、カアチャン

 

<サーフズアップ=2着>御神本騎手 勝ちパターンに持ち込めているんだけどね。勝った馬が強い。褒めるべきでしょう。

<フークエンジェル=3着>笹川騎手 内をロスなく回って、この馬のいいところが出たと思う。距離が延びて必ずしもいいとは言い切れないけど、器用なのでカバーできそう。

<ワイズゴールド=4着>達城騎手 今日も最後まで粘ってくれている。小柄な馬だけど、毎回馬体以上に頑張ってくれている。

<スギノプリンセス=5着>本田正騎手 初めての左回りでずっと外にもたれながら走っていた。右回りの方がよさそう。センスがあるので距離は問題ない。