デビュー5年目・団野大成騎手(22=斉藤崇)騎乗の12番人気ファストフォース(牡7、西村)が直線で抜け出し、人馬ともにJRA・G1初制覇を飾った。管理する西村真幸調教師(47)にとっても初のG1タイトル。雨の不良馬場をものともせず、力強い末脚で2着ナムラクレアを1馬身差で振り切った。次走は未定だが、スプリント界に7歳の“新星”が誕生した。

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☆団野騎手 本レースは初騎乗初勝利。JRA・G1は10回目の騎乗で初勝利。これまでは21年阪神JFのラブリイユアアイズの2着が最高。

☆西村真幸調教師 のべ2頭目の出走で初勝利。前回は22年ファストフォースの9着。JRA・G1はのべ27頭目の出走で初勝利。これまでは19年朝日杯FSタイセイビジョンの2着が最高。

☆ロードカナロア産駒 21年ダノンスマッシュで制して以来、2年ぶり2勝目。JRA・G1は22年NHKマイルCをダノンスコーピオンで制して以来、通算14勝目。

☆父子制覇 父ロードカナロアは13年に制覇。09年ローレルゲレイロ(00年父キングヘイロー)、21年ダノンスマッシュ(父ロードカナロア)以来2年ぶり3組目。

☆馬主・安原浩司氏 のべ3頭目の出走で初勝利。これまでは22年ファストフォースの9着が最高。JRA・G1は18年JBCレディスCをアンジュデジールで制して以来5年ぶり2勝目。

☆生産者・三嶋牧場 のべ2頭目の出走で初勝利。前回は22年ファストフォースの9着が最高。JRA・G1は21年安田記念をダノンキングリーで制して以来、通算2勝目。

☆7歳馬の勝利 15年エアロヴェロシティ以来、8年ぶり3回目。

☆単勝12番人気の勝利 史上初。

☆馬番(13) 09年ローレルゲレイロ以来、14年ぶり3回目。

☆年少騎手 団野騎手の22歳9カ月5日での制覇は、リスポリ騎手(11年キンシャサノキセキ)の22歳6カ月25日に次ぐ歴代2位。

☆ベストターンドアウト賞 ロータスランドの橋本祐希助手が受賞。「開業3年目の厩舎ですが、全員が意識を高く持って馬に接していることが評価されたと思います。G1舞台に立たせていただくだけでも素晴らしいことですが、このような賞をいただけて光栄です」とコメント。

☆地方馬のJRA・G1制覇 グレード制導入の84年以降では02年マイルCSのトウカイポイント以来、21年ぶり8頭目。88年有馬記念のオグリキャップが初めてで通算では14勝目。