香港競馬は9月初旬に始まって翌年の7月中旬にシーズンの幕を閉じます。

日本では11月は秋競馬が真っ盛りですが、香港はまだ助走期間。上半期のヤマ場となる来月10日(日曜)の香港国際競走デーに向けて、今週末の19日(日曜)には3つのトライアル競走が行われます。

香港競馬をけん引する“ビッグ4”は今年もそろって健在。今季も現役を続けることになった王者ゴールデンシックスティ(せん8、父メダリアドーロ)はトライアルをパスして、ぶっつけでG1香港マイル(芝1600メートル)に臨みますが、中距離を主戦場にするロマンチックウォリアー(せん5、父アクラメーション)、マイルのカリフォルニアスパングル(せん5、父スタースパングルドバナー)、短距離のラッキースワイネス(せん5、父スワイネス)の3頭は週末のシャティン競馬場に姿を見せる予定です。

昨年のG1香港カップ(芝2000メートル)でダノンザキッドを2着に退けたロマンチックウォリアーはこの秋にオーストラリア遠征を敢行し、先月28日(土曜)のG1コックスプレートを制して凱旋(がいせん)帰国したばかり。検疫が明けた先週月曜から馬場入りを再開し、香港カップ連覇を視野に収めています。

昨年のG1香港マイルでゴールデンシックスティの3連覇を阻止したカリフォルニアスパングルは、今季の使い出しとなった先月15日のG2シャティントロフィー(芝1600メートル)で61キロを背負って逃げ切り勝ち。こちらも連覇に王手をかけています。

短距離王を目指すラッキースワイネスはシーズン出だしの2戦はともに2着でしたが、月曜の調教ではZ・パートン騎手を鞍上に息を整えました。本番に向けた3頭のレースぶりに注目したいと思います。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)