マリアエレーナが引退し、北海道日高町の日高大洋牧場で繁殖馬となる予定であることが発表されました。芦毛でかわいらしい見た目ですが、個人的にはド根性お姉さんというイメージを持っています。
22年小倉記念は現地で見ていました。直線で早く抜け出すと、グングン加速して5馬身差をつけました。それだけ着差をつけること自体がすごいですが、2着ヒンドゥタイムズ、3着ジェラルディーナ。年長のセン馬も、そしてのちにG1馬となる良血牝馬も蹴散らす走りに、より一層マリアエレーナの強さが引き立ちました。レース後に松山騎手は「本当に強かったです。暑さが吹き飛ぶくらいの競馬でした」と話していたのを覚えています。
同年天皇賞・秋(1着イクイノックス、2着パンサラッサのレースです)では1コーナーの入りで他馬に寄られる大きな不利がありました。体勢が大きく崩れましたが、立て直して牝馬最先着の7着。56・5キロのトップハンデを背負った23年愛知杯では3着に健闘しました。同年9月のオールカマーでは10番人気から、2着馬とタイム差なしの4着…。
重賞勝利は1勝のみでしたが、強敵相手に一生懸命走るマリアエレーナは、その肩書以上に強かった存在だったと思います。この馬の取材の時は「負ける気がしないと書いておいてください!」と強気な吉田師も印象的でした。
競馬に向けて自分で体を作るタイプで、巧みなレースセンスも持っていたマリアエレーナ。その強さを引き継いだ子どもが誕生する日を楽しみにしています。【下村琴葉】

