JRAは6日、24年度の新規騎手免許試験の合格者を発表した。3月1日付で騎手免許が交付される。

坂口智康騎手(33)が、晴れて障害専門ジョッキーとなった。

美浦の尾形和幸厩舎で調教助手を務め、競馬学校創立後に騎手経験がなく助手から騎手に合格するのはJRA史上初。所属は変わらず、尾形厩舎で3月以降に騎手デビューを予定する。

騎手になりたいと競馬界を志したものの、視力の問題で要件を満たせなかった。それでも高校1年の時に乗馬クラブに通い、専大馬術部へ。12年には全日本学生馬術大会で団体3位に貢献した。16年から美浦トレセンで働き始め、20年から尾形厩舎所属となった。

転機は22年。小牧加矢太騎手が障害騎手の免許を取得した。要件が緩和され、自分にも受験資格があることが分かると諦めていた騎手の道へ向けまっしぐらだった。厩舎作業を終えて乗馬苑に乗りに行き騎手になるための技術を培った。

2度目の挑戦で見事パスした。坂口騎手は「1回目は準備不足でした。体力測定で落ちてしまって。今回は週3で乗馬苑に通って、トレーナーもつけて臨みました。障害界を盛り上げていきたいです。自分のような人間でも騎手になれると思っていただければ」と胸中を明かした。