実績馬か、上昇馬か。菊花賞トライアル神戸新聞杯(G2、芝2200メートル、22日=中京、1~3着に優先出走権)の追い切りが18日、栗東トレセンで行われた。恒例の「追い斬り激論」では攻め駆けする2頭をチョイス。ベテラン明神理浩記者は毎日杯勝ち馬メイショウタバル(牡、石橋)を推し、大阪本紙の太田尚樹記者は伸び抜群のヴィレム(牡、藤原英)をプッシュした。
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太田 過去10年の勝ち馬に7頭のG1馬(※)が名を連ねているレースですが、今年は…どうなんでしょう?
明神 この中に未来のG1馬がおるかもしれんよ。
太田 おおっ、さっそく教えてください!
明神 メイショウタバルの潜在能力は相当に高いと思うわ。上半期は若駒Sを競走除外(右前肢ハ行)になった後のつばき賞を勝って、スプリングSをフレグモーネで回避した翌週に毎日杯を圧勝してるからね。
太田 調整過程はどうです? 春ほど派手なパフォーマンスではないですが。
明神 追い切りはCウッドで5ハロン67秒8-11秒8。用心しながらも折り合いはついていた。浜中騎手も「この馬なりに落ち着いて走っていた。(休ませて)フレッシュな分、メンタルも気負いすぎてないのがいい。追い込んでガツガツやってないので」と好感触やった。あえて、派手な時計を出してないわけよ。
太田 皐月賞では行きたがって失速しました。その点はやはり気になります。
明神 石橋師によれば「皐月賞は度外視していい。1週前でオーバーワークになったし、ゲートで待たされたからね」と敗因は分析済み。今回は折り合い重視でハナにもこだわらんみたいやし、ひと皮むけた走りを見せてくれるはずやで。
太田 僕はヴィレムが目につきました。
明神 本紙予想らしからぬチョイスやね。
太田 2走前から左回りで、差しに転じて一変しました。プリンシパルS(4着)では最速の上がりで前残りを猛追。前走で破ったスティンガーグラスがセントライト記念5着ですから、重賞初挑戦でも通用しますよ。追い切りは坂路でラスト11秒7。この日の延べ995頭で最速タイでした。
明神 もともと攻め駆けする馬やけどね。
太田 休養でさらに良化してます。藤原英師は「いいよ。人間の小学生でも半年あれば成長するやろ? あれと同じ。菊花賞に出したい」と勝負気配を感じさせる口ぶりでした。人間の1年は競走馬の3カ月に相当するとも言われますからね。走りにも力強さが加わった感があります。
明神 潜在能力とか成長とか、われわれ中年にはうらやましい話やね。
太田 僕は44歳ですけど、まだまだ伸びしろはありますよ!
明神 それを「未熟」と人は言う…。
※=過去10年の勝ち馬のうち14年ワンアンドオンリー、17年レイデオロ、18年ワグネリアンはダービー馬、19年サートゥルナーリアは皐月賞馬、20年コントレイルは春2冠馬。16年サトノダイヤモンドはのちに菊花賞、有馬記念を勝ち、22年ジャスティンパレスは4歳春に天皇賞を制した。2着馬にも15年リアルスティール、16年ミッキーロケット、17年キセキなどのちのG1馬がいて、ハイレベルな戦いが続いている。

