皐月賞トライアル・弥生賞ディープインパクト記念(G2、芝2000メートル、9日=中山、1~3着馬に優先出走権)で、朝日杯FS2着馬ミュージアムマイル(牡、高柳大)が始動する。

前走後の充電でさらなるパワーアップに成功。仕上がりもすこぶる順調だ。好スタートを切り、牡馬クラシック戦線主役の1頭に名乗りを上げる。

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ミュージアムマイルがグレードアップに成功した。前走の朝日杯FS2着後、ノーザンファームしがらきに放牧。この充電期間が効果的だった。それを実証したのが先月26日の1週前追い。幸騎手を背に、Cウッドでいっぱいに追われて6ハロン79秒9-11秒8。これまでの自己記録(81秒2)を更新した。高柳大師は「1週前はしっかりやりました。幸さんは以前も乗ったことがあったので、前との比較をしてもらいました。前よりパワーアップして、いい動きと言ってくれました。いい傾向ですね」と成長を実感している。

上昇カーブを描くのは動きだけではない。「見た感じはそんなに変わっていませんが、体重が増えています。今で510キロ(前走時494キロ)。幸さんは幅が出たと言っていました」(同師)。動きの源となる馬体も進化している。

朝日杯FSは負けて強しの内容だった。出遅れながら早めに押し上げて好位に取り付き、最後までしぶとく伸びて2着。勝ち馬との2馬身半差はマイル適性の差だろう。前走の鞍上C・デムーロ騎手は「マイルは得意ではない」とコメント。実際、2走前の黄菊賞(芝2000メートル)は1勝クラスとはいえ、4角3番手から直線だけで3馬身差をつけて圧勝している。師も「2000メートルの方が競馬はしやすいですね」と条件は好転する。ゲートに関しても2月28日に幸騎手が確認。特に問題はなかった。

今回の課題は中山までの長距離輸送か。それをクリアすれば、結果はおのずと出るはず。牡馬クラシック戦線の前を行くクロワデュノール、エリキングに最接近する。【明神理浩】

◆朝日杯FS組は過去10年複勝率85%

過去10年の弥生賞を見ると、前走.朝日杯FS組が大活躍している。全成績【1 3 2 1】で勝率こそ14.3%とそこまで高くないが、複勝率は85.7%と極めて高い確率で馬券に絡んでいる。22年2着ドウデュースも前走.朝日杯FS(1着)からの参戦で、皐月賞3着のあと、ダービーを制した。

◆幸英明騎手 ミュージアムマイルに騎乗する幸騎手は94年に騎手デビュー。今年で騎手生活32年目、3日現在でJRA2万4530戦(1710勝)の鉄人だが、意外にも弥生賞は初騎乗となる。