ハタチの誓いは師匠との重賞初V! 2年目の舟山瑠泉騎手(20=田中博)が自身5度目のJRA重賞挑戦で勝機を迎えた。
土曜札幌のエルムS(G3、ダート1700メートル)で自厩舎の有力馬ウェイワードアクト(牡6)に騎乗する。今年はすでに昨年の倍以上となるJRA41勝を挙げて躍進中。勢いに乗って恩返しの1勝を狙う。【取材・構成=太田尚樹、桑原幹久】
下馬するとまたすぐに馬上へ。毎朝の調教では3時間半ほぼ乗りっぱなしだ。函館の涼風に吹かれ、舟山騎手は“馬漬け”の夏を過ごしている。先週7月28日に迎えた20歳のバースデーも、朝5時半から手綱を握り続けた。
「気持ちは変わらないですけど、プレゼントをもらったりしてうれしかったですね」
今週は自身が感謝のギフトを贈る番だ。エルムSで自厩舎のウェイワードアクトに騎乗予定。初めてレースに臨んだ前走マリーンSでは3馬身半差の圧勝を果たした。先週の追い切りにもまたがり好感触を得た。
「中2週でも緩めすぎず調整して、前回より呼吸が良くなりました。楽しみです。前回は(選択肢に)僕じゃないジョッキーもいた中で乗せていただいて感謝しています。結果を出して先生や関係者の方々へ恩返しできたら」
有力馬を託されるだけの数字を残している。今年はすでに昨年(19勝)の倍以上となるJRA41勝で14位と躍進中。春の新潟では開催リーディングにも輝いた。ただ、騎手としてもG1を制した師匠の目は優しくも厳しい。
田中博師 まだまだ求めているものは高いので。もちろん「成長しているな」とは思いますけど、足りない。いい馬に乗せていただいているなという印象です。(前走での起用は)オーナーの理解があったことが一番。(重賞は)やっぱり目立つ舞台ですし、そこを手にする、しないということが、その一戦だけでなく、その後につながりますから。本当に大事な一戦、タイトルですよね。
一線級の精鋭がそろう新鋭厩舎において、師弟で重賞に挑むのは1年ぶり2度目となる。期待も込めて与えられたチャンスの“プレゼント”。返礼品には重賞レイこそふさわしい。
◆舟山瑠泉(ふなやま・るい)2006(平18)年7月28日生まれ、千葉県出身。美浦・田中博厩舎所属で、初騎乗は2025年3月1日の中山1Rでシウダーエヴィータに騎乗して5着。同8日の中山7Rでレーヴブリリアントに騎乗し同期一番乗りとなる初勝利を挙げた。デビュー2年目の今年は2日終了時点でJRA386戦41勝で、同通算725戦60勝。163センチ、48キロ。

