日本では一般的ではないサイクルトレーラー(日本式に言うと自転車リヤカーになるのかな?)、欧米では意外とポピュラーな存在。荷物を積んだトレーラーを引くサイクリスト、子供が乗ったチャイルドトレーラーを引いて旅している夫婦に出会ったこともあった。実は自転車に直接荷物や子供を載せるよりも、タイヤの付いた荷車に載せた方が安定感は高くなる。


サイクルトレーラーに子供を乗せて旅をしていたフランス人
サイクルトレーラーに子供を乗せて旅をしていたフランス人

ぬいぐるみを乗せたミニバス(サイクルトレーラー)を引いて日本一周をする計画なので、旅に出る前に練習走行をすることにした。コースは自宅と宮ケ瀬ダムを往復する65キロ。途中に峠がひとつ、E-Bikeで何度も走っている定番のコースなので、トレーラーあるなしの違いもわかりやすい。

トレーラーの重さは、結合するフレーム部も合わせて約12kg。そこに充電器や工具、三脚など5kgほどの荷物を積み込んだ。合計重量17kgくらいだろうか? この差がどれくらいあるか、今回の旅でわかるはず。平坦な市街地をゆっくり走っている分にはさほど重さは感じない。交差点も問題なくスムーズに曲がれる。ほとんどいつもと変わらない感覚。ただ路肩の近くを走るときは、縁石にトレーラーのタイヤがぶつからないように注意、いつもより10cmくらいセンター寄りを走るようにする。

中津川を越えると傾斜のキツイ登り坂が始まった。いつもならスイスイ登れる坂なのに、今日は脚が重い。ヤマハのYPJ-ER、いつもなら電動アシストはHIGHモード、フロントギアはアウター(重い)で登っている坂なのに、今日は途中で脚がきつくなり、ギアをインナー(軽い)に落とした。さらにリアギアもインナーへ。こんなに軽いギアを使ったのは始めて。今日はいつもの3割増しの汗をかき、ようやく峠にたどり着いた。ハアハア息が上がっている。やはりトレーラーの負担は大きいようだ。本番の日本一周ではさらに7、8kgの荷物がプラスになる。負担の軽いE-Bikeといいながら、さすがに峠越えはきつそうだ。


いつもより大変だった登り坂、峠に着いたときの喜びもひとしお
いつもより大変だった登り坂、峠に着いたときの喜びもひとしお

これから始まるぬいぐるみの旅に向けての撮影練習
これから始まるぬいぐるみの旅に向けての撮影練習

家から3時間。宮ケ瀬ダムの西部にある鳥居原園地に到着した。湖を見下ろす高台のにあり、丹沢の山々も見える。最高に気持ちがいい。ここは神奈川近郊ライダーの憩いの場になっていて、週末になると各地からオートバイが集まってくる。今日は平日なので静かだ。トイレを済ませて外に出ると、カップルが僕のサイクルトレーラーを珍しそうに眺めていた。声をかけると相模原市内に住んでいる人だった。この夏、トレーラーを引いて日本一周をする予定だと話すと「それは面白そう♪」と楽しそうに笑った。

湖の北側を走り、服部牧場へ向かう。1969年に開場した神奈川県随一の広さを誇る牧場で、観光スポットとして知られている。緑の牧草地では羊たちが気持ちよさそうに草を食べている。馬や牛もいる。北海道を思わせる雄大な景色が気持ちいい。服部牧場といえば、こだわりのアイスクリームが人気なのだが、残念ながら開店前。今回は諦め、帰路に就いた。

帰宅すると、今日は65kmの走行でバッテリーの消費は75%だった。アップダウンの状況にもよるがトレーラーを引いた場合、バッテリーの消費が約1.5倍になることがわかった。日本一周ではさらに重くなるので、走行距離はもっと短くなるだろう。日本一周では途中、どこかで再充電をしたり、予備バッテリーを持つ必要が出てくるかもしれない。旅の形が少しずつだが見えてきた。


宮ケ瀬ダムの鳥居原園地でひと休み
宮ケ瀬ダムの鳥居原園地でひと休み

広大な服部牧場で放牧された馬と戯れた
広大な服部牧場で放牧された馬と戯れた

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