2月14日にフロリダ州パークランドにあるマージョリー・ストーマン・ダグラス高校で起きた銃乱射事件で、生徒と教師17人が犠牲になったことを受け、同校の生徒が中心となって銃規制を訴える大規模な抗議デモが24日に全米各地で行われました。首都ワシントンDCで行われた集会にはマイリー・サイラスやジェニファー・ハドソンがステージに登場してパフォーマンスを披露した他、ジョージ・クルーニー夫妻やキム・カーダシアンとカニエ・ウエスト夫妻らも若者と一緒に歩く姿が目撃されています。ここロサンゼルス(LA)で行われた集会でもアーノルド・シュワルツェネッガーやケンダル・ジェナー、エイミー・シューマーらが多くのセレブが参加しました。

- 街中に普通にガン・ショップがあります。ショットガンやライフル、ハンドガンはもちろん、催涙スプレーなど護身用グッズも売られています
ラスベガスのコンサート会場で起きた58人の犠牲者を出した史上最悪の銃撃事件は記憶に新しいですが、米国では今年に入ってからだけでも学校で18件も発砲事件が起こるなど、銃は大きな社会問題となっています。しかし、多くの政治家が銃規制反対の急先鋒である全米最大のロビー団体「全米ライフル協会(NRA)」から巨額の寄付を受け取っていることもあり、銃規制がなかなか進まないと言われています。他にも、憲法で「武器を所持、携帯する人民の権利は侵害されない」と定められていること、保守派と言われる中部や南部に住む人たちは「自衛」という観点から銃を持つ文化が根付いているということなど様々な要因が複雑に絡み合って、銃規制はなかなか進まないのが現実です。
ここカリフォルニアは全米の中で最も銃規制が厳しい州として知られていますが、それでも街中には「ガン・ショップ(銃専門店)」がありますし、スポーツ用品店などでは普通に銃が売られています。ウォルマートと言う大型量販店でも、スポーツ用品コーナーに釣具などと並んでライフルやショットガンなどがショーケースに並んでいるのを見ると、銃問題の根深さを感じずにはいられません。

- 量販店にはエアガンも売られており、銃の扱いに慣れるために買う人も多いと言われており、女性向けにピンク色のものなどもあります
ショットガンとライフルは18歳以上、ハンドガンは21歳以上で購入が可能です。アルコールの販売は21歳以上と言うことを考えると、いささか恐ろしい話ですが、お酒を買えない未成年でも銃は購入できるのです。もちろん誰でもと言うわけではなく、年齢を証明するための公的機関が発行する身分証明書の提示が必要ですし、犯罪歴や精神的に問題がないことなどが前提となります。さらに銃の知識や操作方法、法律などに関するテストを受けて発行されるファイアーアーム・セイフティ・サーティフィケイトと言う証明書も必要です。これは他の州にはない制度なので、カリフォルニア州が他州よりも厳しいと言われる理由の一つです。全ての書類を提出して身分照会に10日間を要した後、正式に銃を受け取ることができます。ちなみに、外国人でも銃を購入することはできますが、有効なビザと入国証明、そして米政府または国外の政府機関が発行する狩猟免許書の提示も必要なので、観光客は購入することはできません。

- スポーツ用品店や量販店でも銃を買うことができます
子供が銃で遊んで誤射する事故が度々報じられていますが、カリフォルニアでは銃の所有者は18歳以下の子供が銃に勝手に触れることができないよう管理することも法律で義務付けられています。また、「オープン・キャリー」すなわち人目に触れる形でポケットなどに入れて携帯することも禁じられているので、LAでは普段の生活で銃を見かける機会はほとんどありません。ここはどちらかと言うと銃には反対のリベラルな人が多いこともあり、銃をそれほど身近に感じることはありませんが、多くの人が銃問題に関心を寄せていることだけは間違いありません。(米ロサンゼルスから千歳香奈子。日刊スポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)

